【お米特集】vol.3
白米と玄米の間、「分づき米」について
文責:古庭屋商店・小林茂和/写真:古庭屋商店・小林茂和/最終更新日:2020.2.15
枡の下、左からWの順で
玄米 / 3分づき / 5分づき / 7分づき / 白米
分づき米も白米も、もとは玄米です。精米する前の段階が玄米で、100%精米したのが白米。その途中段階にあるのが分づき米で、どの程度精米したかで栄養素や食べやすさが変わってきます。
少々乱暴に言ってしまうと、分づき米とは「玄米よりも食べやすく、白米よりも栄養があるお米」と言えそうです。では、もう少し詳しく見ていきましょう。
- 【籾(もみ)】
秋になると黄金色にたわわに実る稲。収穫しただけの殻がついた状態は「籾(もみ)」と呼ばれます。
- 【玄米(げんまい)】
その籾から殻をとっただけの状態が「玄米」です。
その小さな一粒に命を宿す生命体(稲の種)であり、水に浸けて発芽させ「発芽玄米」として売られることもあります。ビタミン、ミネラル、食物繊維は白米の数倍あり、お味噌汁と合わせることで完全栄養食と言われることも。
秋田の農家の皆さんは愛情込めて「クロ(黒・玄)」と呼びます。
- 【白米(はくまい)】
玄米から栄養豊富な糠(ヌカ)層と胚芽を取り除く工程を精米といい、精米過程を経ることで糠と胚芽が削り取られて真っ白になったお米のことです。お寿司やさん業界では「銀シャリ」と表現されるほど、炊き上がりの艶やかに美しく光るその姿は私たちを魅了します。栄養価は下がりますが精米することで炊飯時の香りや口当たりが格段に向上し、今ではお米と言えば白米を指すことが一般的です。
秋田の地元農家さんたちは玄米の「クロ」に対して「シロ」と呼ぶこともあります。
- 【3分づき米】
白米にした状態を「100%の精米」とした場合、30%ほど精米した状態のお米。
分づき米の中ではより玄米に近く、糠も胚芽もその多くが残るために食味も食感も栄養も玄米に近くなります。
- 【5分づき米】
白米にした状態を「100%の精米」とした場合、50%ほど精米した状態のお米。白米と玄米のちょうど中間の状態ですね。糠も胚芽も一定量が残るために食べやすさも増し、栄養分も一定量残ります。
玄米食にしたけど食感などが気になって続けられない方、これから玄米食を始めたいけど…、と考えている方におすすめの「玄米食・入門編」と言えるお米です。
- 【7分づき米】
白米にした状態を「100%の精米」とした場合、70%ほど精米した状態のお米。
分づき米の中ではより白米に近く、香りや食味、食感は白米に近い。栄養価も白米に近くなります。
「玄米」命がやどる一物全体食です。